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偽物語 第11話(最終回) 「つきひフェニックス 其ノ肆」感想

栂の木二中のファイヤーシスターズにまつわるお話は、これにておしまい!
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しでの鳥。托卵する習性で有名なホトトギスの怪異。それが人間に托卵し、孵ったのが擬妹・月火なのであった。
ホトトギスの分類はカッコウ科だけど「ホトトギス目ホトトギス科」と言う場合もあるらしい。
ホトトギス目のつぶらな瞳がプラチナむかつく。


家族の為なら死ねると即答する火憐。

暦「ああ、当然だ。僕だってお前たちの為なら死んでやるよ」

聞かずとも火憐の答えは暦には分かっていたように思います。なので、わざわざ問いかける事に意味はないのかもしれない。
でもあえて言葉にした。決まりきっている自分の気持ちを確かめるように、家族という本物の絆を噛みしめるように。
言葉によってその絆の力が増すことだってある。人は強くなれる。それが言葉の持つ力だと思います。

どんなトンデモナイ出生の秘密が明らかになろうと、月火は妹。
産まれてからこれまでずっと変わらない、愛おしい妹。

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だからあえてキスする事によって、妹への愛おしさが増すかも!

妹のファーストキスってのは、兄にとって誰にも渡したくないモノ。2人の妹のファーストキスを奪う暦は、兄の見本のような存在だと思います!
…実際にやると、家族の絆が崩壊しそう

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妹が大切だという思いを噛みしめ(噛みしめたのは妹の唇の味)、影縫と斧乃木のところへ向かう暦。忍が暦の血を吸って、2人とも出来うる限りの本気ヴァンパイアモード。


忍に対し「おばあちゃん」とぬかしおる斧乃木ちゃん。意外と喋ってくれますねー、しかも老人ホームとか敬老の日とか、言ってる事が面白い!
忍「二度とキメ顔など出来なくしてやるわ」の台詞は格好良いんだけど、何故かじわじわ笑いが込み上げてくる。一度としてキメ顔なんてしてないから
この後見られる斧乃木のナキ顔はとっても可愛かったですねw


暦と影縫。
月火の事は変わらず愛していく、いつだって妹の味方だという暦。

暦は良いかもしれないけど、周りはどうなのか。
月火が化物だと周りが知った時、いままで通りにすごせるのか。本人が知ったら傷つくんじゃないのかと影縫。
理想を他人に押し付けるな、と。

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滅多打ちにされる暦。・・・暦、だよね?
原形をほぼ留めてないくらいにズタボロなので誰だか分からない。こよみゾンビー

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理想を他人に押し付けるなという影縫に、家族に対しては理想を押し付けると返す暦。
迷惑をかけることだってある。嘘をついても騙しても、それでも解かってくれるのが家族だと思う。
そんな繋がりを感じられる居場所が家族なんだと思います。

周りからみると偽物の家族に見えるだろうけど、本物の家族になろうとする意思のある偽物の方が価値がある。
「例外のほうが多い規則」だと、毒気が抜かれたと暦達の前から去る影縫は融通の利くねーちゃんでした。


影縫の言っていた「鳥は捕っても巣鳥は捕るな」
・巣鳥は巣の中にいる鳥で、孵化したばかり、まだ飛べない雛をいう。鳥は鳴く音によって知られ、ひとは語る言葉により知られる。鳥のよしあしはその鳴き声によって判断され、人の人格はその言葉によって判断される。
(引用:http://www.kariya-ishikai.or.jp/kaiho1701.htm)


孵化した月火は巣鳥。だから彼女の善し悪しは判断できない
月火は巣の中でも、ワーワーギャーギャー鳴いているけどねw

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絶対の信頼を寄せる兄の帰りを待っていた巣の中の雛
暦はこの愛おしい存在を守り続けていくことでしょう。

月火が眠るベッドも鳥の巣に見えてくるね。あたたかい愛の巣!(語弊アリ)



というわけで、偽物語・おしまい
本物、偽物。正義、悪。テーマが取っ付き難くて、ない頭を働かせ悩ませながら視聴させていただきました。
考えても明確な答えが出ず、これからも事あるごとに悩むテーマだと思います。
その時に『偽物語』ではこんな考えを提示してくれていたな、と思い出して自分の糧に出来たら良いなと思いました。

ありがとうございました!

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web拍手
2012-03-18 12:47 | カテゴリ:偽物語
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