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planetarian(プラネタリアン)感想

ゆめみのロボットは天国のゆめを見るか。
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劇場版「星の人」の詳細には触れないでおきますが、配信版「ちいさなほしのゆめ」との違いを少しばかり説明すると、新規パート以外は配信版とほぼ同じ内容&映像(3~40分くらいが新規分)です。

物語を補完する内容となっている劇場版ですが、配信版を見て好きだったプラネタリアンな方々は見たほうがいいよ・・・そして星の人になろう・・・

視聴の順番は、配信版を先に見て、しばらく想いを募らせてから劇場版を見ることをお勧めしたいです。
ちなみに自分は劇場版→配信版の順。



以下、配信版の感想になります。



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「1000年後の未来の星空を投影できるプラネタリウムは、タイムマシンでもある」という話がありましたが、29年の間ずっと客を待っていたほしのゆめみの存在自体、ちょっとしたタイムマシンでもあるなと思いました。
29年という長い年月を越えて過去と現在を繋ぐだけでなく、はるか昔、神話の時代を紡ぐことの出来る語り部としてもね。

実際は停電により特別上映は行われなかったのだけど、ゆめみの語りによって、たった一人の観客である若者の心の中にしっかりと投影されていました。

この失われた特別上映は、灰色の空と雨により阻まれてしまった地球の未来を想起させます。
特別上映が行われることは叶わない、すなわち1000年後の星空を人類は見ることが出来ない、ということです。

電気というライフラインを断たれたプラネタリウム館に、未来はありません・・・人類の運命を暗示しているかのようです。


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それでも非常用電源により、ゆめみという希望が残されていました。これも残された人類に当て嵌めて考えることができます。

語り継ぐことで人は想像と創造を繰り返し、星空を、未来を紡ぐ事が出来るのだということ。退廃してしまった世界にも希望はあることを伝えたかったのではないでしょうか。


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ゆめみは「この場から動くな」という若者の重要命令を破って助けにきましたが、ロボット三原則である人間への安全性、命令への服従、自己防衛の3つとも守ってるんですよね。

1つ目の人間への安全性は、いわずもがな救出にきたこと。
2つ目、命令への服従は、若者の「この街にはお前も、プラネタリウムも必要ない」「俺についてくるしかない」という言葉。この命令を守っての行動だとしたら、すごく切ないよね・・・時速1kmの歩行で若者の後を追い、必要ないから壊れたんだと解釈すると。。
そして3つ目の自己防衛は、若者にメモリーカードを託した事。

ドジで愛嬌があって。奇跡が起きて感情が宿り、限りなく人間に近付けたようでいて、やっぱり壊れてはいなかった。ゆめみはロボットの約束を守って行動していた。
それでも、「天国を2つに分けないで」という願いだけは、ロボットのそれじゃなかったと思っています。

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涙を流すことと、夢を見ることに憧れていたゆめみ。
最期に雨粒で頬を伝う涙を流すことができたゆめみは、泣きたいという感情を理解できたように思います。
また、若者の優しい嘘のおかげで 壁の向こう側の天国を夢見ることができました。
若者の命を助け、人間の役に立てたゆめみは願いを叶えることができて、幸せだったと思います。




おかしいです


涙がとまりません


・・・すこし、壊れているようです・・・(自分の涙腺が)



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ゆめみは最期に「お客様がどなたか、ようやく分かった」と言っていましたが、これは若者=神様だと認識したんですよね。
お客様は神様、というとニュアンスが違くて、前述の通り若者はゆめみの願いを叶えました。だから少なくとも、ゆめみにとって若者は神様です。

だからゆめみは目の前にいる神様に願ったんだよ・・・天国を分けないでくれって・・・





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ゆめみちゃんの閉じられた瞼の裏に、満天の星が輝くプラネタリウムが広がっていますように。



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2016-12-10 12:52 | カテゴリ:planetarian
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