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話数単位で選ぶ、2016年TVアニメ10選
2016年終わってる...終わってない? まだロスタイム残ってる?

おそ松さん
第21話「麻雀/神松」
おそ松の6巡目リーチから1巡する間の麻雀描写がたいへん高密度だったので、ざわざわと血が騒ぎました。
わずか1巡の間で巡らせる各人の思考、リーチが入ると場にこれほどの緊張と電流が走るということを見事に描写していたと思います。
親・チョロ松は、おそ松のリーチ宣言牌が場に2枚切れの北を手出ししていることに着目。不要牌の北を安牌として抱えていた、つまりテンパイ寸前まで不要牌を持っていても、テンパイ速度はさほど変わらない好形の可能性が高いということです。
よってチョロ松は両面・両面の形、例えば手牌が下記のような形から一向聴、そしてテンパイが入ったと予想したと思われます。


このように、北切りと7筒切りを比べて有効牌は4枚しか変わらないので、局面次第では北を安牌として抱えておいた方が安全策です。
おそ松3巡目の7筒手出しは、上の牌姿のように677または778筒の形から切った可能性があり、5-8、6-9筒あたりは危険牌と言える(跨ぎスジ)

チョロ松は、おそ松捨牌・四萬のスジである七萬を打牌。
次番トド松はこの打・七萬に対し、過敏に反応します。
一発目から完全安牌ではない七萬を打ったチョロ松は良い手で、まだ勝負を降りていないと判断。(実際チョロ松は一向聴で勝負できる手)
トド松は自分の手牌が悪いことからオリて、安牌である7筒を打牌。
さらに次番、十四松はトド松の打・7筒でオリたと判断。リーチ者おそ松への安牌である7筒は、親チョロ松の安牌ではない為、後々危険牌になり得る。なので、チョロ松から追っかけリーチが入る前に7筒を早めに処理したと推察したのです。

結局、東一局は流局。
おそ松の手は蓋を開けてみるとペン3筒の悪形待ちという結果(しかもリーチのみ)。
捨て牌を深く読んでも意味ないことが多いのもまた麻雀。麻雀における押し引きの面白さを表していた1局でしたw

この素晴らしい世界に祝福を!
第1話「この自称女神と異世界転生を!」
人生に冒険はいらない。さあ、労働を始めよう! 剣や杖じゃなく、つるはしと左官コテを振るう主人公とヒロインがツボでした。しっかり働いた後は酒席で宴会芸披露。どう考えても天職なんだよなぁ。必死に働くカズマや能天気なアクアなど、キャラの表情芝居が本当に可笑しくて楽しかったです。

田中くんはいつもけだるげ
第5話「田中くんの日常」
教室での1シーン、異性を意識して一人で舞い上がっている時に、自分の思い違いだと気付いて茫然としてしまう様子の情景描写が真に迫っていて胸に刺さりました。周囲の音が遠のき、ついには聞こえなくなる演出がとても重苦して切ないんですよね。
最後は宮野師匠に救われるんだけど、メール受信からの流れが最高でED入りの高揚感は凄まじかったです。

フリップフラッパーズ
第5話「ピュアエコー」
最初はこの狂った世界に疑念を抱いていたのに、徐々にインピーダンスを下げられて、ついには世界が普通だと感じるようになる。この真綿でじわじわと絞められていく感覚がまさしくホラーでした。

タイムトラベル少女~マリ・ワカと8人の科学者たち~
第7話「モールスの閃き」
努力しても成果が出ない状態が続くと、何も変わっていないようにみえる。けれどそれは顕在化していないだけで、エネルギーを注ぎ続ければ潜在的に変化し続け、いつかは報われる日がくる。
耳タコな「継続は力なり」を本作に上手くアジャストした言い回し、物理学の「相転移」に喩えてマリを元気づけるシュン兄の語りが良かったです。

ViVid Strike!
第6話「ウインターカップ」
どの話数も甲乙つけがたいんだけど、ビビスト本気だ…!と息を呑んだ第6話で。リンネ選手vsミウラ選手の一戦、攻撃的なフットワークから流れるように繰り出されるリンネの重たいパンチ(作画の滑らかさがすごい!)、その猛烈な撃ち合いの末、粉砕される肋骨がインパクト絶大。まさに圧巻の格闘技戦でした。

魔法少女育成計画
第4話「フレンドを増やそう!」
ルーラがバシルーラされてしまう回。このあと「ルーラなら」「ルーラだったら」と呪文のように繰り返す数だけ生まれる悲劇が陰惨で、脱落者とのしがらみが絡まっていく様相は地獄絵図。何の因果か、ねむりんの一言があそこまで影響を及ぼすなんて思いもよらなかった。魔法少女と因果律は切っても切れない関係なのだなぁと。

ばくおん!!
第7話「ぶんかさい!!」
応援してくれる人のため、スズキのため、賭け金のため…純粋な願いがあれば、不純な動機も確かに存在するバイクレース。様々な思惑が交錯するなか、全員の集中がゴール1点のみに注がれる。その瞬間に生まれる一体感がどうしようもなく夢中にさせられるんだよね。
(タイヤの)ハナ差で捉えた勝利への執念。勝利インタビューまで貫く彼女の生き様がカッコ良く、心を動かされました。

三者三葉
第4話「むしろ生きがいです」
大島縁さん絵コンテ・演出・作監・原画担当回。大島さんは4話以外の話数でも作監や原画として参加されていますが、(個人的に惚れ込んだ)ごちうさ1期4話でみられた氏の持ち味が、この4話に際立って表れています(そして惚れ直しました)。
人によっては「キャラが似てない」と指摘するであろう大島節炸裂の作画に、凝ったアングル、突飛とも取れる動かし方(西山さんが猫をカメラで追うシーン等々)が大変好み。夕暮れシチュの描写も目と心に焼き付くんですよねぇ。
お話の内容的にも双葉と照が葉子の家庭事情に踏み込み、3人の関係が進む大事な回ですので、「普通の一般的なスクールライフ」から少し離れた雰囲気が上手く表現されていたと思います。

バーナード嬢曰く。
第12話「ひとり旅」
読書家をこじらせ気味な神林しおりが、町田さわ子との出会いをきっかけに読書スタイルや性格が少しずつ変わっていく。その集大成ともいえる最終話。
無意識に町田さわ子のことを考えながら本を手にしている神林は、本が好きだから読書するという理由に加え、友人と共有する楽しさを見い出せている。彼女が読書する目的、"好き"の形が広がっているんですよね。さわ子のメールに思わず吹き出してしまう神林の細かい仕草があったかくて、こたつにみかんより温まります。
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