| ホーム |

話数単位で選ぶ、2018年TVアニメ10選
平成最後の総決算だよ、全員集合ゥ!

宇宙よりも遠い場所
第11話「ドラム缶でぶっ飛ばせ!」
日向と陸上部の確執について、報瀬は本人の様子や聞いた話から推し量る事は出来ても、過去を完全に知ることは出来ない。それは当然の事なんだけど、報瀬だから意味が重く感じられる。
南極に来れば母親の貴子について何か分かるはず、何かが変わるはずだと信じていた報瀬。だけど、実際は当時の様子を伝え聞くだけで、南極を目の前にしても実感が湧いてこない。報瀬は日向になれないし、貴子になれない。南極に来ても何も分からないし変わりもしない、そんな事実を突きつけられたようで報瀬は自分の無力さを感じていたと思う。
最後の啖呵で報瀬があれだけムキになったのは、勿論日向の為にそうしたかったからに他ならないのだけど、日向の気持ちに寄り添いたいという報瀬の私情も加わっているからだと思いました。

はねバド!
第12話「足を前に出しなさいよ!」
母親を捨てるためにバドミントンをしているという羽咲は、過去にとらわれたまま立ち止まっている。そして、このなぎさとの試合では体力を消耗し、足が止まってしまった羽咲。12話のサブタイ「足を前に出しなさいよ!」は試合内容を指しているだけでなく、羽咲の境遇にも投げかけられた言葉なんですよね。
どんなに悪態をついても、それでもまだ自分を応援してくれる仲間の存在。良い試合を観たいという観客や対戦相手であるなぎさの期待、皆からの後押しによって、立ち止まっていた羽咲は足を前に出して歩き出す。羽咲が捨てるためのバドミントンを捨てる瞬間には鳥肌が立ちました。

三ツ星カラーズ
第6話「弱点さがし会ぎ」
互いの弱点を指摘し合う、一見すると有益な会議だけど、言い方を一歩間違えれば大人でもケンカになる高難易度のグループディスカッションへ挑むカラーズ諸君。
普段はカラーズのブレーキ役である結衣が、年相応の無邪気さを発揮してアクセル全開で地雷を踏み抜く。しかも律儀に威厳出して言い直すオーバーキル付きで。悪気は全くない、天使のような悪魔の笑顔(ミッドナイト・シャッフル!)がステキでした。

ヴァイオレット・エヴァーガーデン
第10話「愛する人はずっと見守っている」
余命いくばくもない母親が、娘と一緒に過ごせる残り少ない時間を削ってまで手紙を綴る。母親は理由を明かさないままこの世を去るわけなんですが、それが母親の選んだ天国から見守る方法だったと分かるラストは感極まりました。エンディングが流れるタイミングがずるくて、しかも曲名が「みちしるべ」だからさらに追い打ち。まさしくその通りですよって!ああああ!!

ヤマノススメ サードシーズン
第10話「すれちがう季節」
自分以外の友達と上手く付き合っている様子が面白くない、そんな風に思ってしまう自分自身もひどくつまらない。いつものノーテンキが陰って気持ちが晴れないひなたの様子が、普段の作画と違うテイストで描かれて大人びた雰囲気を纏っている10話。
2人がすれ違い始める7話・ひなたの一人池袋散策から、ずっと渡せずにいたお土産を渡す12話まで。道のりが険しくも掛け替えのない思い出となった縦走に、達成感が得られるサードシーズンでした。

少女☆歌劇 レヴュースタァライト
第9話「星祭りの夜に」
大場さんが第99回の聖翔祭を好きすぎて辛いやつ。何度再演しても届かないあの舞台と煌き。繰り返しという進み方は間違ったかもしれないけれど、どうすれば届くのか微妙な変化を加えて試行錯誤していた点では根っからの舞台少女で。煌きに届くために繰り返す試行錯誤は星積みと似た作業で、これもまたスタァライトしちゃってるなと思いました。

HUGっと!プリキュア
第16話「みんなのカリスマ!?ほまれ師匠はつらいよ」
アクションに圧倒されるのはこの回を含めて他にもあったんだけど、アクション以外でも余すことなく目に焼き付けたくなるようなシーンの応酬だったハグプリ16話。
ルールーが伸びてくる影から足を少し遠ざけるシーンなど、キャラの心情に沿った演出も光っていたし、自分の気持ちに素直になって行動を起こすことの難しさや、誰かのエールを糧にして自らを変えることが出来るんだというメッセージ性もあった回だと思います。そういった気持ちが演出と画作りに乗っかる心地良さというんでしょうか、良いものを見せてもらったとお礼を言いたくなるお話でした。

ヒナまつり
第6話「新田さんの父親はダンディ」
新田家の酔っ払い度合に腹抱えて笑いました。特に新田妹がつよい。アリに花火を吹っ掛けるヒナを叱ったかと思ったら、次の瞬間アリの行列にビールぶっ掛けて酒の海に沈めるとか。頭のネジが飛んでいるとしか思えない流れが最高にイカス。きょうび遺影を掲げてイエーイする家族はおらんでしょ。
Bパートは一転してアンズとやっさん達の感動エピソード。アンズの中にやっさん達の教えが生きているように、皆の中にもアンズが息づいている。
酒で狂い咲く家族もいれば、血の繋がりがなくても絆の深さを感じられる家族もある。家族の形について考えさせられる話でした。

ゾンビランドサガ
第9話「一度は尽きたこの命 なんの因果か蘇り 歌い踊るが宿命なら 親友への想いを胸に秘め 貫くまでよ己のSAGA」
チキンレースを再現することで、自分は死なないという親友・麗子との約束を果たすことが出来たサキと、過去に戻ってサキを叱ることができた麗子。麗子が目の前で大切な人(サキと娘)を2度も失わずに済んだことに救いを感じるし、初代総長としての麗子が蘇ったことで、これからはずっと叱れずにいた娘を叱れるようになるのだと思います。
あとライブシーン、たえちゃん黒マスクだけで持っていくからずるい。似合いすぎ。

うちのメイドがウザすぎる!
第6話「うちのメイドの昔のオンナ?」
お嬢様ひと筋のロリコンメイドが筋肉で反復横跳びするような作品に、30を越えたいい歳のドMレズが参入。テイストの異なる変態が加わることで、作品の味わいが一変しました。魚眼パースで描かれるシーンが多く、画面から伝わる特異さが不審感を抱かせる効果となっていて、みどりの変態性を前面に出す話の雰囲気とマッチして巧い。少女の腕をさすりながら肌のきめ細やかさに感動するみどりは正真正銘の不審者で、作り手側にロリ魂が宿ってました。
年末年越ぎりぎりぎっちょん間に合いました。OPED10選の方は明けましてでよろしくお願いします。
以上、ありがとうございました!
- 関連記事
-
- 21世紀の耳に残るキャラソン10選 (2019/02/28)
- 話数単位で選ぶ、2018年TVアニメ10選 (2018/12/30)
- 2018/7-9月期終了アニメアンケート (2018/11/02)
| ホーム |